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北斎の代表作の一つに「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」があります。この作品は「グレートウェーブ」の愛称で今や世界中で愛されています。北斎は、このダイナミックな波をはじめ、さまざまな水の表情を描いた作品をのこしています。変化する水の姿をとらえるのは難しいものですが、北斎はその一瞬の姿を描き出しました。刹那の水の動きを表現した作品の数々は、北斎の鋭い観察眼や、幅広い画法の学習の痕跡などを物語ります。北斎がこのように水を描くことができたのは、水の都すみだで暮らし、日々隅田川をはじめとする水の動きをみつめていたからかもしれません。
本展は、北斎とその一門の描く変幻自在な水の姿を展示いたします。命を宿しているかのように、うごめき、波立ち、きらめく北斎の描いた水が一堂に会するさまは、まさにウォーターワールド!北斎ならではの奇抜な構図にも驚かされます。「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を全期間で展示するほか、各地の滝をテーマとした「諸国瀧廻り」シリーズ全点を前後期に分けて展示します。その他にも、選りすぐった館蔵品で、北斎一門の描く多彩な水の表情をお楽しみいただきます。真正の絵師になることを願い続けた北斎が、水をどのように描き出したのか、じっくりご覧ください。 本イベント提供者
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