リオデジャネイロ五輪メダリストたちによる東京・銀座での凱旋パレードが行われた10月7日の夜、東京国際フォーラムで日本オリンピック委員会（JOC）主催によるオリンピックコンサート2016が行われた。会場には五輪四連覇を達成した伊調馨選手らメダリストたちも駆けつけた。

6月23日のオリンピックデーを記念して1997年から毎年開催されているオリンピックコンサート。今年は「応援をありがとう！感動をありがとう！」をテーマに、梅田俊明氏がタクトを振るザ・オーケストラ・ジャパンの演奏に迫力ある映像を組み合わせた。

ジョン・ウィリアムズ作曲『リバティーファンファーレ』で幕を開けたコンサートは、第二部からゲストアーティストに女優の蘭寿とむさんらを招いたプログラムで盛り上がりを見せた。


後半にリオデジャネイロ五輪メダリスト33名、同パラリンピックメダリスト1名が壇上に上がり、ひとりずつ感謝の言葉を述べた。


【次ページ　レスリング金メダルの登坂選手と伊調選手】

レスリング女子フリースタイル48kg級で金メダルを獲得した登坂絵莉選手は、「今日、映像を観て改めて（吉田）沙保里さん、馨さんという偉大な存在がいていまの私たちがいることに気づいて、そして私たちもその先輩に少しでも追いつけるように東京オリンピックでの二連覇を目指して頑張っていきたいと思います」と4年後の東京五輪を見据える。


同63kg金メダリストの川井梨紗子選手、同69kg金メダリストの土性沙羅選手も観客に気持ちを伝え、国民栄誉賞も決まった伊調選手にマイクが渡された。

司会者から「四連覇の偉業をどのように噛み締めていますか？」と質問を受けると、伊調選手は苦笑する。

「若い三人娘に入れてもらえなかったことが…（笑）。4回オリンピックに出てるので仕方ないなと思っています。若い娘たちがたくさんいますので、これからもどうぞよろしくお願いします」

笑いのポイントを獲って、会場を沸かせた。伊調選手や吉田選手の存在があったからこそ、ここまで成長した日本女子レスリング。東京五輪でも各選手の連覇を日本中が期待するだろう。

最後にメダリストたちは、競泳男子4×200mリレーで銅メダルを獲得した松田丈志選手のかけ声を合図に「応援ありがとうございました！」と深く一礼。会場は割れんばかりの拍手に包まれた。


スピロ・サマラ作曲『オリンピック讃歌』、アンコールにピエトロ・マスカーニ作曲『カヴァレリア・ルスティカーナからの間奏』が演奏され、オリンピックコンサートは閉幕した。