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ラジカセにカセットテープ…アナログの価値を見つめなおす展覧会が渋谷でスタート

東京の西武渋谷店で8月2日、ラジカセ(ラジオカセットレコーダー)を集めた展覧会『大ラジカセ展 ~shibuya extra【since1968】~』がスタートした。初期のモノラル機から、テレビやレコードプレイヤーなどを搭載する珍品など、その数およそ100台。

「ラジカセ」と聞くと、30代以上ならば懐かしさを覚える人が多いことだろう。いっぽうカセットテープを新しい表現媒体、コミュニケーションツールと捉える若い人にとっては、見たことのないプロダクトばかりが並ぶ展覧会だ。

「大ラジカセ展」は過去に梅田ロフト(大阪)と池袋パルコ店(東京)でも開催されているが、今回はこれらをベースに発展させた、いわば増補改訂版となる。開催タイトルに「extra」とあるのはそのため。渋谷で開催されることになったのは、世界初のラジカセとして発売されたアイワの『TPR-101』の発売と、西武渋谷店の開業が同じ1968年ということがある。しかし理由はそれだけではないようだ。

展示を監修した、デザインアンダーグラウンドの松崎順一氏はこう語る。「渋谷は昔もいまも、文化の発信地です。ラジカセもかつての若者たちに大きな刺激を与え、さまざまなカルチャーを生み出しました。そしていま、カテットテープがふたたび注目を集め、新しい文化を創り出そうとしています。だから渋谷で開催するということに大きな意義があるのです」

およそ100台のラジカセは、おおまかにカテゴリー分けして陳列されている。黎明期のモノラル機からベーシックなステレオ機を集めた「スタンダード」、普及が進み、サンヨーの『U4』で爆発的に女性ユーザーを増やしたころの「カジュアル」、ポップなデザインを売り物にした「チープ&キュート」、バブル期の少年たちが羨望のまなざしを向けた「バブルラジカセ」、アメリカでヒップホップカルチャーにおけるマストアイテムとなった「ビッグスケール」、消費者の欲望を刺激しようと試行錯誤した「多機能系」といった具合だ。

ただし各機種には、発売年や機種名のほかに細かい解説はない。これはディテールをマニアックに紹介するよりも、発売当時の時代性や「どんなカルチャーやライフスタイルに対応しようとした製品なのか?」ということを俯瞰できるようにしたいという意図によるもの。全体を眺めると、「ラジオとテープレコーダーを合体させた」という基本的なメカニカルパッケージは同一ながら、よくぞここまでベクトルの異なる商品群が形成されたものだと感心させられる。

年配者にとっては懐かしさのあふれる展示内容で、かつて深夜放送を録音したり、ドライブ用にカセットテープの編集をしたことを思い出す人も多いことだろう。「ひとりでドライブするときはこれ、でも彼女を乗せてデートするときは…」などと、あれこれ悩んだ元・若者も少なくないはずだ。ラジカセはただ「聴く」だけでなく、他のサブカルチャーやライフスタイル全体に大きな影響を及ぼす、重要なプロダクトだったことを改めて実感する。

さらに、無骨なボタンやトグルスイッチが、やがてメカトロニクスの進化とともに形状を変化させていったことも理解できる。それに初期には英語のみだったスイッチ類の文字表記が、普及が進むと日本語が増え、機種ごとに英語表記と棲み分けするようになっていったことがわかるなど、ユーザーインターフェイスと商品性のバランス感覚の変遷なども見て取れ、プロダクトデザインの視点でも見どころが多い。

「ラジカセは、ユーザーが新しい機能や用途を生み出した製品。録音機だったりエアチェック用だったり、やがては音楽の嗜好を他人に伝えるツールとして使ったり。メーカーとユーザーのキャッチボールで、さまざまな製品が生み出されていくことになったんです」と松崎氏。

現在は「モノ消費よりコト消費」と言われるようになって久しいが、実際にはなにをするにしてもツールやデバイス、つまり実体のあるなにかしらのプロダクトが必要だという事実は変わらない。「ラジカセに限らずですが、”モノとしての実体や存在感がある”ということが重要だと思います。人の価値観やライフスタイル、それに”思い”があらわれ、形となったものが必要なんです」と松崎氏。「そうした原点に立ち返って、プロダクトのありかたや、人とプロダクトの関係を見つめ直す機会となれば嬉しいですね」と語る。

「大ラジカセ展 ~shibuya extra【since1968】~」は、西武渋谷店A館7階の特設会場で8月14日(月)まで開催。入場料は一般と大学生が500円、高校生以下は無料。
提供元:Response

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