去る11月20日に東京都江東区の臨海副都心で行われた「お台場旧車天国2016」。ここでは初期型やエポックメイキングな国産車を取り上げてみた。
ほど良いボディのやれ具合が味を出していたのは、1958年式のスバル『360』。初代の、ヘッドライトが飛び出した”デメキン”だ。横スライド式の窓や1本ワイパーと1本サイドミラー、分割式のフロントバンパー、卵のようなテールランプなどが特徴で、ラジオは何と真空管式。当時の雰囲気をそのままにしたいと、あえてピカピカに仕上げないのはオーナーのこだわりだという。 初代の『グロリア』も珍しかった。プリンス自動車工業(後に日産)が製造していた車両で、同社のALSI型『スカイライン』のボディーを流用しながら内外装を高級化したもの。当時の皇太子明仁親王(今上天皇)に納入されたこともある。 トヨタ『パブリカ』800DX(1967年)も初代。シングルナンバーである。エンケイのホイール「フォーミュラ1」が妙に似合っていた。同じく初代ダイハツ『フェロー』スーパーデラックス(1967年)も新車時からのナンバー。角型のヘッドランプは日本車で初採用されたものだ。いすゞ『フローリアン』(1970年)は前期型で、ベンチシートの6人乗りだった。 このほか、50ccバイク『モトコンポ』を荷室に積んだインタークーラーターボ付きホンダ『シティ』ターボII(1984年)、オーバーフェンダーを装着した日産『チェリー』クーペ1200X-1・R(1973年)、ガルウイングドアが特徴のマツダ『AZ-1』(1994年)、空力性能を徹底的に追求したスバル『アルシオーネ』(1988年)、ノーマルから120kgの軽量化を図ったホンダ『NSXタイプR』(1995年)、なぜか北朝鮮の国旗を付けた初代の日産『プレジデント』など、興味をそそるレア車が目白押しだった。
提供元:Response
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