2007年8月、まったく新しいスタイルの事故削減キャンペーン「TOKYO SMART DRIVER」プロジェクトがスタート。それから10年が経った今年、その中核組織としてNPO法人「日本スマートドライバー機構」を7月に発足する。そのキックオフイベントが27日、都内で開催された。
そもそも「TOKYO SMART DRIVER」は、放送作家の小山薫堂氏が発起人となり、首都高速道路と民放ラジオ5社(TBSラジオ/ニッポン放送/文化放送/TOKYO FM/J-WAVE)が共同で展開するプロジェクトで、「道の日」である2007年8月10日に、首都高速道路の事故減少を目的としてスタートした。交通規制や取り締まりを主とした“強制”ではなく、一人ひとりのドライバーの優しい気持ちを連鎖させることで事故減少へとつなげていくことで、渋滞の減少やCO2削減効果も期待しての行動だ。 プロジェクトのシンボルには、濃いピンク色のチェッカーフラッグが用いられ、この色がシンボルカラーともなっている。特にこのチェッカーフラッグには、速く走るよりも「安全に家へと帰ること」をゴールとする意味合いも含まれている。現在は自動車メーカーをはじめとする多くの企業が賛同して参画し、活動は東京だけでなく全国へと広がりを見せ初めているところだ。 特に現在は人工知能による自動運転を目指す動きが活発化し、それに伴って自動車を取り巻く環境は大きく変化しつつある。2020年へ向けて外国人の訪問も増え、否応なしに日本の交通環境は世界へ知られるようになっていくと予想されている。「日本の運転マナーは素晴らしい!」という声が世界中へ発信できることも重要になっていくだろう。NPO法人の発足を機にプロジェクト名は「JAPAN SMART DRIVER」へと“昇格”。全国規模での展開を目指す。 発起人の小山氏は今回の発足に当たって、「交通の価値、いわゆる道が新たな価値を創る『ミチノミクス』」という新テーマを掲げた。「道路の使い方をソフトの面で支援する活動としていきたい」と挨拶した。この日は、小山氏の他、モータージャーナリストの菰田潔氏、予防医学研究者・医学博士の石川善樹氏、ABBALab代表取締役である小笠原治氏の4名が登壇。2020年以降、クルマ社会はどう変わるかといった議題を中心に、それぞれがプロジェクト実現へ向けた思いを約1時間にわたって語った。
提供元:Response
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